横浜国際映画祭の「第4回横浜国際映画祭 ベイサイドパーティー」が5月4日、神奈川・赤レンガパークで開催され、映画『チェイサーゲームW 水魚の交わり』のトークショーに菅井友香、中村ゆりか、そして太田勇監督が登壇した。
イベントでは、菅井と中村が登場すると、会場からは大きな歓声が沸き起こった。トークショーはMCを置かず、菅井、中村、太田監督の3人のみで進行。ステージと観客の距離も近く、来場者に質問するなど、終始インタラクティブな形で展開された。和やかな空気の中で撮影の裏話や役への向き合い方が語られ、会場は終始あたたかな盛り上がりを見せた。
本作で林冬雨を演じる中村は、「3作品目ということで、冬雨は“ほぼ自分自身”と思える存在。この役は自分にしかできないという気持ちで演じた」と語り、キャラクターへの強い自信と覚悟を明かした。一方、春本樹役の菅井も「自分の分身のような存在」と役への深い愛着を口にしつつ、映画では35歳となった樹を演じるにあたり、「年齢を重ねたことで変化する心情や人柄をしっかり表現したいと台本と向き合った」と振り返った。
また、冬雨と樹2人の関係性について菅井は「恋人から家族へと変わり、子育てや年齢による変化など、画面には見えにくい部分も大切にした」と語り、よりリアルな人物像の構築に注力したことを明かす。中村も、仕事と家庭の間で揺れる冬雨の葛藤に共感を寄せ、「愛情の示し方や寄り添うことの大切さを改めて感じた」と作品のテーマに触れた。
太田監督は、本作が“恋愛のその後”を描く物語である点に言及。「結ばれた後の7年後を描くため、ラブラブなだけでなく、現実の夫婦のような衝突やすれ違いをリアルに描くことを重視した」と制作意図を説明。特に喧嘩のシーンについては「リアリティを追求するうえで欠かせない要素だった」と語り、そのバランスに葛藤もあったことを明かした。
撮影については、長回しでの感情表現が印象的だったといい、中村は「気持ちが途切れず、より深く感情移入できた」とコメント。菅井も「集中力を高め、一度でしっかり表現することを意識した」と振り返り、緊張感のある現場の様子を語った。
さらに、監督が特に印象に残っているシーンとして挙げたのが、クライマックスのベランダでの場面。天候に左右される中で奇跡的に“マジックアワー”での撮影が実現したといい、「作品の核となるシーン」と自信をのぞかせた。中村も「自然豊かな風景とともに癒やしを感じてもらえたら」と語り、ロケーションの魅力にも触れた。
イベントの終盤には、それぞれが観客へメッセージを送った。中村は「女性の生き方や勇気につながるテーマを含んだ作品。日本だけでなく海外の方にも届いてほしい」と語り、中国語でもアピール。菅井は「誰かを想う人の心の拠り所になれば」と思いを込め、太田監督は「倦怠期を迎えたカップルの物語として、多くの人に身近に感じてもらえる作品」と呼びかけた。
終始あたたかな空気に包まれたトークショーは、作品の魅力とキャスト・スタッフの強い思いが伝わるひとときとなった。
動画も見逃しなく!
他の写真をチェックもしましょう!(*スライドで次の画像が見れます)
取材:Ryohei 、文 : Shinon