シンガーソングライター・Reol(れをる)は、2012年よりニコニコ動画やYouTubeにてオリジナル楽曲やカバー動画の投稿を始め、インターネット発のアーティストとして注目を集めてきた。ユニット「REOL」での活動を経て、現在はソロアーティストとして活動を続けている。
2020年に発表された楽曲「第六感」は、YouTubeでの再生回数が1億回を突破し、大きな話題を呼んだ。その後も数々の人気アニメ作品の主題歌を担当し、唯一無二の世界観と圧倒的なパフォーマンスで国内外のファンを魅了している。
2025年にデビュー11周年を迎えるReolは、6月3日に香港で初の単独公演「Reol Oneman Tour 2025 Culture Curriculum in Hong Kong」を開催。終演後には観星台のインタビューに応じ、音楽制作に対する思いや、初めて訪れた香港の印象について語った。

Q : 初めて香港に訪れて、香港についてどんな印象をお持ちですか?
初めて行くことが決まって、一番最初は「王家衛」(ウォン・カーウァイ)の世界観のイメージ、結構なんかオリエンタルな雰囲気、かつ歴史的に洋風の文化とミクスチャーされた感じの場所なんだろうなというのは思っていたんですが、実際に来て、あまり観光の時間ないかなと思ってたんですけど、ビクトリア・ハーバー(Victoria Harbour)あたりに行くことができて、そこで夜景を見た時になんかすごく香港に来たっていう実感が湧きました。
ライブのお客さん達はすごく熱狂的な方が多くて、特にロックチューンとか結構アッパーな楽曲が、すごく乗ってくれる印象でしたね。すごい楽しかったです。
Q : 海外でのライブでは、日本でのライブと比べてセットリストの準備に違いはありますか?
今回訪れた「Culture Curriculum」という演目なんですが、「Culture Curriculum」ツアーは日本では2月に開催していて、そこから4ヶ月経っているということもあって、セットリストを一部変更しています。あと、曲の順番とかも流れを変えたりしています。
それは、こちらの「Culture Curriculum」香港と広州と成都で来ていただいた皆さんしか見られない楽曲になっています。
Q : 今回のライブタイトル「Culture Curriculum(カルチャーカリキュラム)」には“文化の授業”という意味がありますが、海外のファンにどんな日本文化を伝えたいと思っていますか?香港でカルチャーショックを感じたことはありますか?
カルチャーショックがあまりないことがカルチャーショックでした(笑)それくらいすごく居心地がいい場所だなと感じています。
「Culture Curriculum」というタイトルを決める頃にはもう日本以外の場所にライブをしに行くことが、それこそ先週アメリカに行ったりしましたけど、行くことが決まっていたので、自分の血を流れている文化、自分が日本人として生きている上で知らずのうちに吸収してたであろう感覚を皆に共有できたらと思って、「Culture Curriculum」というタイトルにしています。
日本の文化、そうですね… アーティスト活動をする上で、日本を背負っていくぞみたいな、そういう大層なことを考えて初めてわけではないので、自分のなかに自然と入って来たものがアウトプットされて、音楽になっているので、それを楽しんで貰えたら嬉しいなと思っています。
Q : Reolさんはシンガー、作詞作曲、プロデューサー、ラッパーと多彩な顔を持っていますが、ご自身が一番好きな役割はどれですか?逆に一番難しいと感じるのは?
どれも違った楽しさがありますけど、やっぱり一番すべての作業が報われる瞬間はステージに立っている時、なのでシンガーである自分が楽しいし、一番大変です。
やっぱり、なんていうのか、時には何千人という人の視線を一瞬に浴びることになるので、すごくそういった意味では普段の自分だったらできない、やっぱりスイッチを入れないとできないことあるんですけど、それをできている自分に対して、誇らしい気持ちなったりするし、人生でやりたいって思えることに出会えてよかったなと思えるのも、やっぱりステージ上ですね。
Q : ネット上で楽曲を投稿してから現在に至るまで、10年以上音楽活動を続けてこられましたが、挫折や困難だったことはありますか?活動を続ける原動力は何でしょうか?
挫折はたくさんあります(笑)。それが音楽やめるという、Reolやめるという形に結び付いていないので、多分皆さんには伝わっていないと思いたいですが、やっぱり十年間の間に何度も「なんかもう嫌だ」と思ったし、自分で始めたことだから、やりたくてやっていることだから、やりたいって思わなきゃいけないじゃないかという義務感が芽生えてしまう瞬間もあったり、そういう葛藤はずっとあり続けるんですけど、やめたいといいながら、やめないですよね。これが、あはは(笑)

Q : 作詞作曲やステージ演出など、さまざまな創作に携わっているReolさんですが、普段はどのようにしてインスピレーションを得ていますか?
昔、最初の頃にアルバムを作ろうとなった時に、いろいろな先輩のミュージシャンたちがやっていたように、映画を観たり、小説を読んだりして。私も何か音楽が作れないかなと思ったんですけど、なかなか私にはあまり上手にできなくて、やっぱ自分の感情が凄く大きく動いた時とか、それこそライブで今いろんな場所を回ってけど、ライブでお客さんとコミュニケーションすることがすごく心が動く瞬間だったりするし、そういう自分の中に溜まっていく体験とか経験みたいなものをトリガーにして曲を書くことが多くて、でもそれ以外の、それを形どる装飾としては、いろんな創作物、映画を観たりとか、その時に聞いてる音楽だったりとかにインスパイアされることももちろんあります。
Q : 読書が好きで、物語や人間心理の描写を創作に取り入れているとお聞きしましたが、ファンにおすすめの一冊があれば教えてください。
最近は本が読めてないですよね……でも飛行機の移動が長いだったので、映画を観たんですけど、『ボヘミアンラプソディー』を2018年の公開前に一度試写で観せていただいたんですけど、あらためて観て、やっぱり音楽って一番最高と思いました。
自分も音楽をやっていて、嬉しいっていうか、この葛藤と、QUEENほどの豪勢なものではないかもしれないけど、自分もこの光と影がすごくわかるところがあるなと思ったりしたので、改めてすごくいい映画だなと思ったし、最近もすごいQUEENの曲を聴いています。
Q : Reolさんはライブでの爆発的なパフォーマンスが印象的ですが、高音やシャウトも多く、喉のケアなどの秘訣があれば教えてください。
これはすごくよく聞かれるんですけど、私もすごく知りたいです(笑)
そこまで変わったことはしていないんですけど、でも結構こうやって、海を渡る時とかは日本製の薬とかは手に入らなくなるので、基本的にめちゃくちゃいっぱい薬は持っています。咳止めとか、喉がちょっとでも違和感を感じたらトランサミンを飲むとか、すぐに対応するようにしています。
でもそれ以外はそんなに、湿度は基本的に高く保つようにしますけど、そんなにこう変わったことは多分していないかな。
あと本当に不思議なんですけど、リハーサルをしてちょっと喉が疲れたなと思って、本番はセーブしてやらなきゃなと思っても、本番は1.8倍ぐらい歌うことができます。アドレナリンだと思います。
Q : Reolさんのライブグッズはどれもスタイリッシュですが、これまでで一番お気に入りのグッズは何ですか?ファンにぜひ持っていてほしいアイテムがあれば教えてください。
今回の「Culture Curriculum」で作ったグレーのTシャツがあるんですけど、バックプリントが文字で本の形にデザインされている、それはすごくいいデザインだと思っています。着やすいし、普段から着れるものにしたいなと思って作っています。


Q : 今回の海外ツアーが終わった後、今後の予定や目標があれば教えてください。
「Culture Curriculum」が終わって、8月17日に活動11周年を迎えるんですけど、上海でワンマンライブがありまして、それが日本武道館公演のアンコール公演、再演になります。いままでも日本国外にライブに行くことはたくさんさせていただいたんですけど、それが一番最大キャパシティーのライブになるので、普段は見せらない演出とか、たくさんのスタッフと乗り込んでライブを作る予定なので、多分いままで一番リッチなライブが見せられるんじゃないかと思っています。
あと、11月9日に横浜アリーナでライブをします。これは日本での私の最大キャパのライブになります。去年日本武道館でアニバーサリーなライブをできたんですけど、それとはまた全然違ったものをやりますし、セットリストもほぼほぼ全部違うぐらいの感じのライブになるので、今回のライブについてちょっといろいろまだ隠しているんですけど、多分来たらすごく驚くの連続だと思いますので、ぜひお越しください!
香港の人たちに横浜の街を見て貰って、似ているのか、どう感じるのかをすごく知りたいなと思いました。私は香港に来て、ちょっと横浜に似てるなと感じたので、香港のファンにぜひ日本の横浜を知って欲しい気持ちもあります(笑)
*写真提供 : Sony Music Hong Kong

